美幌町4丁目セントラル

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4丁目セントラル 今回の一品

「う、これは!」
缶入りのろうそく、クリスマスをイメージさせるファンシーグッズ、
フタのシールに注目。

 

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フタの真ん中に貼られた小さなシールに

 MADE IN HONGKONG
メイド・イン・ホンコンですって ホンコン製、
メイドインチャイナではなくメイドインホンコンですと。

 

メイド・イン・ホンコン

楽天市場で「メイドインホンコン」を検索してみる。
ずらっと並んだ商品画像は主に スニーカー お茶 お香 といった品揃え。
どうなのでしょう、商品本体にメイドインホンコンと記されているのでしょうかしら。

香港は99年のあいだイギリス租借地でした。つまり植民地であったわけです。1997年に中国に返還され、現在は中国の一部です。


返還前、香港で製造されたものはメイドインホンコンの表示がありまして、低品質で安価な中国製が出回る前は、香港製の製品が庶民の暮らしにお役立ちであったような?
昭和の、むかしむかしはあったと記憶します、日用雑貨の類に多かったのかな、うろ覚えです。香港フラワーと呼ばれる徒花がありましたね。プラスチックの造花、枯れないお花。香港返還が近くなった頃、香港製と表示のある製品を探してみたことがありますが、見当たらなかったですね。

 

「メイドインホンコン」で検索すると映画『メイド・イン・ホンコン/香港製造』(1997) のビデオの見出しが並ぶ。
これは知らなかった、ネットでレビューを拾い読みする。
中国返還に揺れる香港に住む貧しい若者たちの鮮烈な青春ドラマ
何の希望もない、若者達の閉塞的な日々をリアルに描いている
中国本土では反体制映画として上映禁止

 

『メイド・イン・ホンコン/香港製造』は1997年制作とあり、返還前の香港で大ヒットしたのだとか。

今、2019年の香港は、デモに大きく揺れています。一部の「暴徒」と片付けられるまだ年若い彼らの、生まれる前の映画なんだなあ。ユーチューブで観てみました、映画のプロモーションビデオ、30年近く前の香港の残像。

私には、これらホンコンのすがたにブルース・リーが重なって見えてくるのですよ。70年代の映画スター。英国支配の香港社会の底辺で暴れていた彼は、閉塞感を打ち破ろうとした若者のひとりだったのです。

じわりじわり中国に絡め取られていく香港、遺書を残し、捨て身で抵抗している彼らの怒り焦りは、フィルム「香港製造」の続編であるようにも思えてきます。

大きな動きの背景にはいろんな力が働いているのでしょうけど、社会で生存して行く限り、ポリティカルではないことって、無いんですわよね・・・

 

さて、この缶入りろうそく。いつからセントラルの棚にあったのだろう?入荷が香港返還の前後であっても驚きませんよ、時空をゆるくたわめるセントラルの棚なのですから。

2019年12月、アンドウ4丁目セントラルのビルは解体予定、だそうです。