カムバック経木

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経木のメモ用紙  紙が普及する前まで広く記録媒体として用いられた


人はお菓子は食べてもその袋は食べません。アイスコーヒーを飲んでもストローは飲みませんしね。
ところが、海亀、海鳥、イルカに魚に、多くの海のいきものたちがプラスチックゴミが原因で死んでいく、
地球の海はプラスチックゴミがいっぱいだ、魚3トンに対してゴミは1トンの割合だそうだ。
半端ないって、やつです。
くらげなすただよへる それはとおいむかし
合成化学物質が漂い集いたまり続けている地球の海洋、くらげもおちおち漂ってもいられないのでは。

海に有害物質が溶け出せば、めぐりめぐって人の口に入るわけで、プラゴミは焼くとBPSなる有害物質が出てしまう、
この毒素、尿中濃度で見ると日本人は飛び抜けて高い、数年前のデータですけど、日本はアメリカ中国などの5、6倍。
・・・異様に高い、まあっ、なんてことでしょう、いけませんねえ。

 

使い捨てプラスチックはそろそろやめないと?

EUアメリカ、インド、ケニア、台湾などすでに使い捨てプラスチックの規制や禁止を始めています。
マクドナルドとスターバックスが使い捨てストローはやめましょうってことになって、
ここまでプラスチックが使われてきたのは何より大量生産が可能でお安いから。
問題はコストなのでしょう、しかしですね、
すぐには健康被害は出ない、
なんてゴマカシはやめにしなきゃいけないよって判断がいい加減要りますよね。
目の前のお金もそれはそれは大切ですけど。

 

フランスの化粧品のパッケージに竹を使ったものがあるとか、
バンブーの筒みに入った口紅、なるほど。
竹や経木のパッケージを日本は強力にアピールすべき時が来ているのですよね!


経木・・・木を削り取った薄い板のこと。
経木は通気性、吸水性、殺菌性に優れた性質を活かして、昔から食材の包装などに使われてきました。 その昔、原木を割ったりして、塔婆や経文を書いたのが経木の名の由来。
納豆の包装に、たこ焼きのお皿に、中華まんの敷紙など、主に食品の包装に使われてきました。おにぎりを包めば余分な水分を吸ってくれ、美味しくいただけます。
また、天ぷらやお惣菜を乗せたり、お弁当の仕切りなどにも便利です!
わらべ村 http://www.warabemura.net/shopdetail/000000003125/


実は凄かった!木の食品包装「経木」の天然パワー
ダイヤモンド オンライン 2015.5.13
https://diamond.jp/articles/-/71380


北海道の森林資源を小さなものから見てみようと、鉛筆、マッチに続いて経木について調べてみた。

大雪山系に接して原木の豊富な上川地方や旭川は主産地の一つであった。
網走にて製造する経木は、主にエゾマツを使用。

折箱等に使用されるものにはエゾマツ、厚さは1ミリほど、魚類や菓子の包装に使われるものにはシナノキ、0.2から1.5ミリほど。

シナノキやエゾマツが豊富な北海道、明治期末、全道各地に製造工場が登場。しかしプラスチック包装におされて今では数えるほどしか残っていない。


経木が最も脚光を浴びていた時代は明治期である。経木は明治37年には農商務大臣によって重要生産品に指定されている。経木でつくったマッチ箱や経木真田(帽子の材料)や経木織物は輸出産品であり、生糸や絹などに並ぶ重要な存在だった。紙のように薄く木を削ることができるのは日本だけだったのだ。
月刊北海道経済2016年07月号 食品包装材「経木」の伝統守る
http://h-keizai.com/?p=920

 

北海道の経木・折箱制作会社をネットで検索してみました。

野崎経木工場 旭川

崎陽軒横浜市)の「シウマイ弁当」。その容器となる経木(きょうぎ)折り箱を、50年以上供給し続けています」
有限会社 三共 津別と相冨木材加工 株式会社 津別

加賀谷木材株式会社 津別
株式会社 山忠 留辺蘂町
株式会社中村経木 留辺蘂町
小国産業 名寄
株式会社 折勝商店

(下記2つは実際工場が稼働しているかどうかはわかりません)
有限会社旭瑛経木 美瑛
木下経木工業事務所 上士幌

 

経木は文化だ。

捨てるところがない木材利用の伝統を復活させるべき時が来たのです、うむ。

それを作る時どれだけ二酸化炭素などが出るか、環境に負担をおかけするか、
これを環境負荷と言って、アルミ製品はものすごく飛び抜けて高いけど、木製容器はかなりかなり低い。

食べるものを包むのにいいのです、納豆、じっさい経木入りの方が美味しいのですよ、
米粒が一つ二つはりついた折箱、経木に包まれていたおにぎりの海苔、
ほどよく水気をたもってこれがキラリ美しく美味しい。

使ってみれば納得の経木の素晴らしさ、観光地で飲食店などが使えば、国外の観光客の利用でその良さが伝播するでありましょう、
この薄い紙はなんだ、木? これで包まれたライスボール、アッメイジング!
と絶賛されるに違いないですよね。

未来に向かってこたえはこれだ、
経木に適した樹木と機械と技術があればできる、
使い捨てプラスチックにかわる梱包材経木を大いに売り出していただきたい!

 

食品包装資材の可能性をネットで探してみました。
ほほう、こんなものがあるのですね、要チェック!

紙・プラスチックを代替 世界が注目する革命的新素材
石灰石が主成分のLIMEX(ライメックス)
月刊 事業構想 2018年4月号
https://www.projectdesign.jp/201804/sdgs-innovation/004726.php

 

海藻からできた包装材
海藻をベースにしたパッケージは生物分解が可能
http://ourplanet.jp/packaging-material

 

おや、こんな雑誌もあるんだ、要チェック
食品・飲料包装に特化した情報を伝える『月刊食品包装』。


包む、包むもの、かなり奥行きのある概念です。
たべものを包む、とは人が生きていくうえでとても基本的なおこないなんですよね、
しみじみ。