雪の絨毯

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美幌役場の掲示板の人口統計表/電子ではない、特太明朝が力強い

 

本日体験住宅退出の日、
利用者は希望すれば役場の担当の方が住宅と空港間を送迎してくださるのですよ。
利用希望は夏が多く申込者は抽選の門をくぐるけど、それ以外では空いている時もあるようで、役場担当課に問い合わせてみると様子が伝わります。私は美幌滞在はこれで4度目、役場の体験住宅の利用は2度目、冬を体験してみようと12月下旬から1月上旬にかけての滞在を試みたわけです。

空港で予約していたレンタカーで市街地に入る。
美幌は空港に近いことが大きな魅力。バイパスを飛ばすと10分ほどで美幌の端っこが見えてくる。
12月、美幌はすでに雪に覆われていた。これまでとは違う風景に、数度の訪問でつかみかけてきた町の構図がおぼろになる。
曲がり角の目安が雪に消える、
車道と歩道の区別がつかない、
公園と民家の境も消える、
町が一枚の雪の絨毯となっている、運転席でうろたえる。

除雪車の活躍で道路表面がすっかり見えている幹線道路と違い、
町中の道路はどこも雪で覆われている、誰の屋根にも同じように雪は舞い落ちてくる。
降り始めの時はタイヤの溝の模様が帯状に走る、溶けてきたところが固まると厄介だ。
ここいら辺りは家家を分ける塀があまり無い、せいぜい低い垣根があるくらい。
降り積もる雪で家のまわりと道とがひとつながりになる。
雪国の暮らしのお作法、玄関のみならず自宅前の歩道まで雪をきっちりかく、ところもありますが、雪の降る期間は長い、始終書いているわけにもいきませんしね。北海道庁のデータによると、美幌は平均の降雪量は100センチ、札幌は140〜190。

なだらかな雪のひろがりに、雪のない景色の記憶を重ねて方向を定める。
轍でぬかるんでいる上をしずしずと車で進む。
北海道は札幌などの都市圏でなければ移動はくるまが基本、
道を歩く人の姿はあまりない、

車で移動すると気がつかないことはたくさんある、
町を歩いてみることにした。

 

f:id:bihoro009:20180111143502j:plain 拡声器搭載の街灯

どうして郵便局が音楽を流しているのか、立ち止まって道路の向こうを眺めた、
道向こうに美幌郵便局があるあたりに来るとどうも騒がしいとは思っていた。
街路の拡声器から流行歌が流されているらしい、美幌駅前の通りでも流れてくる。
なべて世のコンビニはいつも騒がしい、店内BGMで 繰り返しすことで広告効果を高めるためですが、商店街に近頃流行る歌を響かせることは活性化が動機なのでしょうが、効果のほどはどうなのでしょう。
なんだかなぁの空振り感、そこを足早に通り過ぎる。

歩く人もほとんど見かけない白々とした除雪の山々の谷間、
何かしら賑やかな音がしていると心が明るくなるのかな、一つパッと賑やかに歌でも、ということかな。